NTTデータMHIシステムズ × Mus@si(ムサシ)ストレージプロジェクト

NTTデータMHIシステムズ × Mus@si(ムサシ)ストレージプロジェクト

クラウドサービス「Mus@si」へのデータ移管で、三菱重工の事業加速に貢献。

OUTLINE

三菱重工では数年前から、拠点ごとに管理されていたサーバをデータセンターに集約して管理の一元化を図る動きが出始めていました。三菱重工と事業を協働する三菱重工内のグループ会社からデータ移管の相談を受けたのはサービス・プロダクト事業部。お客様のヒアリングを経て提案したのは、三菱重工LAN内のプライベートクラウドサービス「Mus@si※」の利用です。提案後わずか2か月で受注に至るとただちにプロジェクトチームが結成され、翌月からデータ移管の作業が始まりました。

※Mus@si ……「Mitsubishi Unified Service @ System Infrastructure」の略
R.U

R.U

サービス・プロダクト事業部
事業サービスグループ 事業サービスチーム チーム長
プロジェクトマネジャー
2011年入社

入社後10年以上、技術者として活躍し、2023年からは新卒で入社した社員のトレーナーとして後進育成を行う。本プロジェクトではマネジャーとしてメンバーのサポートを担当。

Y.M

Y.M

サービス・プロダクト事業部
事業サービスグループ 事業サービスチーム
プロジェクトリーダー
2023年入社

「製造業における最先端のIT技術を体感したい」との想いから当社に新卒で入社。1年目はプロジェクト補佐として現場経験を積み、2年目にして本プロジェクトのリーダーに就任。

S.N

S.N

サービス・プロダクト事業部
事業サービスグループ 事業サービスチーム
プロジェクト補佐
2024年入社

「ITの力で日本のものづくりを支えたい」との想いから当社に新卒で入社。半年にわたる新人研修を受けた後、本プロジェクトに合流し、プロジェクト補佐として実務経験を積む。

PROJECT FLOW

2024/05~

クライアント企業に「Mus@si」利用の提案

お客様が抱える課題やご希望を整理し、費用面を含めた専用のメニューを作り提案。

2024/07~

ファイルサーバ内のデータを中継器に移行

2拠点に設置されていたファイルサーバ内のデータを中継器に移行。

2024/12~

データセンターに中継器のデータを移管

中継器内のデータをデータセンターに送り込み、作業中に発生した差分データも追って移管。

2025/04~2025/06(予定)

災害対策用のデータをバックアップ

データセンターへのデータ移管完了後、別地域のデータストレージにデータを遠隔保管。

SECTION 01

プロジェクトのミッション

お客様のサーバ運用コスト削減を目指して「Mus@si」の導入をご提案

R.U
R.U
もともと、三菱重工は全国の拠点ごとにサーバを持って運用していたのですが、数年前から、各拠点のデータをデータセンターに集約して一元管理する動きが出始めていました。そんななか、三菱重工の仕事を請け負っている三菱重工内のグループ会社から、データセンターへのデータ移管を相談いただいたのが当プロジェクトの始まりです。お客様は、それまで自社でファイルサーバを運用していたものの、運用コストのウエイトが高く負担になっていました。そこで当社からご提案したのは、データセンターで稼働させている三菱重工LAN内のプライベートクラウドファイルサーバサービス「Mus@si」です。わずか2か月で受注に至ったのは、当社ICT製品販売部門の担当者が、以前からお客様に同サービスを案内してくれていたから。社内の連携プレーが功を奏しました。
Y.M
Y.M
案件受注後、私はプロジェクトリーダーを拝命し、お客様・社内関係者・ベンダー、三者の窓口となりました。プロジェクトリーダーの役割は、お客様の希望する作業条件と納期が叶うように各所と連携しながらプロジェクトを進行すること。そのためには、「スケジュール管理」「課題管理」「コスト管理」が必要です。入社1年目で同様のプロジェクトに携わった際に学んだことを思い返しながら進めることにしました。手始めに、各工程にかかる時間を試算して納期までのスケジュールを作成。本プロジェクトに関わる社内メンバーは10人を超えたため、オンライン会議システムやチャットツールを取り入れ、コミュニケーションの環境を整備してプロジェクトを始動しました。
S.N
S.N
私が本プロジェクトに参加したのは、作業が中盤に差し掛かったころです。入社1年目ということもあり、会議に参加して議事録を作成しながらプロジェクトの進め方を学んでいました。そのなかで知ったのは、当社の提供する、三菱重工共通のクラウドサービス「Mus@si」の有用性です。「Mus@si」には、三菱重工グループの厳しいセキュリティ要件を満たしていること、グループ内のデータセンターで10年以上の運用実績があることなどさまざまな利点があります。当社には、「Mus@si」専門の運用部隊も控えているため、日々の運用から保守、障害発生時まで一貫して対応が可能です。当社のサービスが、日本のものづくりをけん引する三菱重工グループから選ばれる理由を目の当たりにした思いでした。
プロジェクトのミッション
SECTION 02

課題解決のポイント

山積する課題を着実に解決しながらプロジェクトを推進

R.U
R.U
作業の実施にあたっては、お客様が日々の業務を普段通りに遂行できることが前提条件となっていました。たとえばファイルサーバのデータを中継器に転送する際、お客様が使用しているネットワーク環境に負荷がかからないよう、転送速度を抑える配慮が必要です。中継器のデータをデータセンターに移行している間に発生したサーバの差分データも、お客様にとって都合の良いタイミングを見計らって転送しなくてはなりません。お客様の業務パフォーマンスを下げることなく進行するためには、丁寧なコミュニケーションと、徹底したスケジュール管理が求められていました。その点、プロジェクトリーダーがしっかりと遂行してくれたので、大きな問題が起きることはありませんでした。
課題解決のポイント
課題解決のポイント
Y.M
Y.M
プロジェクト進行時は、各工程で発生する課題について社内で繰り返し話し合いをしていました。データ移行前は、もともと利用していたファイルサーバサービスのフォルダ構成が、データ移行時に問題を引き起こした場合の対応方法を検討。データの転送時には、複数のエラーが出たため転送をいったん停止して原因追究をしました。プロジェクトを前に進めるためには、社内メンバーやベンダーと話さなくてはならないことが山積します。私は、課題管理表に問題となっている事柄をまとめていき、まずは社内のメンバーと話し合って解決方法を検討していくようにしました。お客様の予算には限りがあるので、コスト面の配慮も必要です。確実な作業をしながらも予算を抑える工夫ができないものかと、常に模索していました。
S.N
S.N
私が担当した現場での仕事は、ベンダーが中継器のデータをデータセンターに送り込む作業の立ち会いです。立ち会いの役割は、作業が予定通りに進んでいることを確認して、都度、社内のメンバーに状況の報告をすること。最初はチームリーダーに同行するかたちで立ち会いをしていたのですが、日によっては一人で立ち会うこともありました。入社間もないとはいえ間違いは許されません。ベンダーの方が話す内容を社内メンバーに正確に伝えるためには、まずは自分がしっかりと理解する必要があるので、1回1回、腹落ちするまでベンダーの方と話をしました。配属後間もなかった当時は、社内メンバーとのコミュニケーションもまだ多くは取れていなかったので、報告のメールではいっそう正確で分かりやすい報告をするように心掛けていました。
課題解決のポイント
SECTION 03

メンバーとの関わり、チームワーク

上長が見守るなか、若手社員が大いに力を発揮し現場で活躍

R.U
R.U
プロジェクトリーダーに任命したMさんは、同様の案件に携わったことがあるとはいえ入社2年目の新人です。プロジェクトを任されることは彼女にとって大きなプレッシャーだったと思いますし、私にとっても一つの挑戦でした。正直、プロジェクトが走り始めたら私がメインで動くことになるだろうと思っていたのですが、その予想は裏切られ、Mさんが見事にリーダー職をやり遂げてくれました。入社1年目に私の業務補佐を務めるなかでプロジェクトの進行に必要なポイントを押さえていたようで、その学びをしっかりと発揮してくれました。私の仕事は、テコ入れが必要そうな時にだけ声をかけることにとどまりましたね。
メンバーとの関わり、チームワーク
Y.M
Y.M
リーダーを任せていただいた当初、ライン長とプロジェクトマネジャーに、「私にできるでしょうか……」と不安な胸の内を打ち明けたことがありました。しかしライン長からは、「できる・できないではなく、やる・やらないだぞ!」とピシャリ(笑)。ライン長の言葉は私の頭に残り続け、尻込みしそうになる瞬間にはその言葉に背中を押されました。プロジェクトマネジャーは、必ず週例会に参加して状況把握をしてくれていましたし、進行が行き詰まった時はライン長も週例会に参加してアドバイスをしてくださいました。いつも上長が気にかけてくださっていて、必要なタイミングで必要なアドバイスをいただけたことがとても心強かったです。
S.N
S.N
私も、プロジェクトマネジャーが要所ごとにしっかりとフォローしてくださるので、安心して業務に向き合うことができていました。社内のメンバーも話しかけやすい雰囲気を作ってくれているので、分からないことがあれば躊躇せずに質問できます。学びの環境は整えてもらっているので、今はとにかくさまざまなことを吸収していきたいと思っているところです。会議一つとっても、ファシリテーター、書記、プレゼンターなどそれぞれの役割があり、役割を果たすことで充実した話し合いが成立します。それらは現場でしか学ぶことができないので、目で見て、耳で聞いて、手を動かし、一つひとつ学んでいこうと思います。
メンバーとの関わり、チームワーク
SECTION 04

成果とやりがい

データ移管の成功に加え、社員のさらなる成長が大きな成果に

R.U
R.U
私たちサービス・プロダクト事業部は、三菱重工グループ各社の課題解決に向けて、最適なサービスの選択と提供を通して日本のものづくりに貢献しています。お客様の困りごとをヒアリングしながら課題解決に導くことが私たちの役目であり、やりがい。今回のプロジェクトでは、クラウドサービス「Mus@si」へのデータ移管を実施することにより、管理の一元化を図り、運用にかかるお客様の負担の軽減を実現しました。さらに、入社2年目のプロジェクトリーダーがさまざまな壁を乗り越えてさらなる成長を遂げたこと、入社1年目のプロジェクト補佐が現場に飛び込んで自身の課題を見いだしてくれたことは、当事業部の今後にとっても大きな成果だったといえます。
Y.M
Y.M
データセンターへのデータ移管が終わっても、今まで通りにパソコンが使用できるかどうかの不安はありました。でも、お客様から「ちゃんと使えました。ありがとうございます!」とご連絡をいただいたときには、安心したと同時に大きなやりがいを感じました。各工程が前に進むたびに、自分のなかでの達成感はあったのですが、データ移管が成功したときの喜びはひとしおです。今回初めて、お客様を含めた外部の方とのやり取りを担当したので、お礼のメールを直接受け取れたことも嬉しかったです。残るは、災害対策用のデータバックアップのみ。バックアップが終わったらプロジェクト完了となるので、感動してしまうかもしれません(笑)。
成果とやりがい
成果とやりがい
S.N
S.N
現場経験を積むほどに、学ぶべきことが明確になる感覚がありました。たとえば、社内の会議やベンダーとの会話のなかには、分からない用語が数多く出てきます。それらを一つひとつ調べていくことによって、点と点が線でつながり、プロジェクトの内容が理解できるようになります。すると、自分の携わっている仕事の重要性を実感して「もっと学ぼう」という意欲につながるのです。今は学びのときなので、地道な努力によって手にする自分の成長が日々のやりがいといえます。これからは業務に必要なITの知識や、プロジェクト関係者と円滑にやり取りをするためのコミュニケーション力など、知識や技術を身に付けて先輩方に追い付きたいと思います。
成果とやりがい
SECTION 05

展望

プロジェクト成功の手ごたえを胸に、各々が次のステージへ

R.U
R.U
指導した社員が目覚ましい成長を遂げてプロジェクトを推し進める姿を見るのは、私にとっての喜びです。当社では、10年以上プレーヤーとしてさまざまなプロジェクトに携わってきましたが、これからは人材育成に注力し、会社の未来を担う社員を増やしていきたいと考えています。130年以上もの歴史を持つ三菱重工の事業を、ITの力で支え、加速させる仕事はおもしろいと思います。共に仕事を楽しみ、成長できる仲間の入社を待っています!
Y.M
Y.M
今回のプロジェクトでは、お客様と直接打ち合わせをさせていただく貴重な機会がありました。話をするなかで、今後、お客様により良いソリューション提案ができるよう、当社のサービスと世の中のIT情勢への理解を深めていこうと考えるようになりました。プロジェクト管理の面では、自信を持ってプロジェクトを推進できるよう、リーダーシップや課題対応力を伸ばしていこうと思います。円滑なコミュニケーションを図るために、お客様や関係部署、ベンダーとの関係構築に努めることは今後の課題です。開発職種にも興味があるので、今のうちからIT知識を深めて将来のキャリアアップに繋げていきたいとも考えています。
S.N
S.N
入社前、職場では、個人で黙々とプログラムをつくるような仕事をするものと思い込んでいました。しかし、当社が推し進める規模の大きいプロジェクトを成功させるためには、さまざまな関係者とコミュニケーションを取りながら合意形成していくことが重要であり、社員に求められている力なのだと感じています。入社年が1年しか違わないプロジェクトリーダーが、多くの課題と意見をまとめ上げながら業務を遂行していることには驚きました。きっと、陰では大きな努力があったのだろうと思います。今回のプロジェクトを通して、私には「1年後は自分もリーダーとしてプロジェクトを動かす」という目標ができたので、達成に向けて邁進していきます!
展望
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